jeudi 22 septembre 2011

Par delà l'océan

海の向こう側へ

ある男は
田舎に生まれ
田舎に育ち
田舎に暮らし
田舎に飽きて
窮屈になった
寂しくなると
悲しくなると
不安になると
海へ行き
ただ 海と空の切れ目を
眺めていた
どこか 知らない国へ行きたい
そこには 何かがあるのだろう
何があるのか見てみたい
どこか 知らない町へ行きたい
そこには 何もないのだろう
何もなくても それでいい
それが男の夢になった
夢は叶わなくても
持っているだけでもいい と気づいたとき
男は既に歳をとっていた
そして 
寂しくなると
悲しくなると
不安になると
海へ行き
ただ 海と空の切れ目を
眺めていた
どこか知らない国で
自分と同じ様な気持ちで
ただ 海と空の切れ目を
眺めている 誰かが きっといるのだろう
そのとき男は
海の向こう側へ 初めて繋がった様に思った





jeudi 15 septembre 2011

Un lac

夜になって 急に明日が嫌になって
何か足りないものを見つけてみようと思った
湖に投げた小石が 予想もはるか 遠くに飛んじゃって
ずっとずっと たってから 今 水面に輪が着いた
 
何か足りない何かは ずっと前にここにあった何か
いつ無くなったのか 気づかないまま
今更 小石の元は分からない
とっても 大切なことかもしれないけど
いらなくなったのかもしれない
だから 思い出すこともせず
嫌になる事もなく 明日を捨てるでもなく
ただ寝たふりをした

「寝たふりしてる間に出て行ってくれ〜」
なんて ジュリーみたいに
濡れた声で歌ってみたりした



vendredi 9 septembre 2011

Là où j'abandonne

諦めきれない場所
諦められない 場所はありますか?
そこに戻れば また夢がみれる
そこに戻れば また勇気がでる
そこに戻れば また風が吹く
そんな事を思って 諦めきれない場所へ
そこには まだ あるもの
そこには もう ないもの
両方あったりした
なんだか複雑で 
そこに戻れば また 悩んじゃったりして
悩んじゃったりして また
また そこに戻って来れたような気がして
悩んでるのに なんだか 帰ったような気がして
安心した
そこはいつも 現在進行形で生きている
私もまた 

mercredi 7 septembre 2011

Tube Cathodique

ブラウン管

場所を変えた毎日がいくつかあるように
ナイフの刺さった ブラウン管をのぞいた
青と緑が混ざったり
赤と黄色が混ざったり
いくつもの 毎日が見えた
いつも使っているスプーンは見えなくて
持ってないホウキなんて見えたりして
猫に餌をあげてる 私はみえなくて
猫に手相をみてもらってる 私がみえたりして

ベットに横たわった 大きな天ぷらを
小さな狐が 追いかけて

ポットが大きくあくびをしたら
砂糖がつばを吐いてるかも

こんなんじゃ 家に帰りずらくなっちゃうから
ブラウン管から ナイフを抜いた

ぼやけた 毎日 いろんな形
チャンネル カチャカチャ かえてみよう
あなただけ 見えているかも
わたしだけ 見えていないかも